「じーちゃんていくつなの?」

「わしゃ仙人じゃからな」

「せんにん?」

「沢山生きとるやつのことじゃ」

「ふうん」

 そう言ってじーちゃんはぼくのえさを食べた。

 これはじーちゃんのご褒美なんだな、うん。

 それからまた、いつものようにじーちゃんは毎日来てぼくのえさをちょっとだけ食べて帰っていく。

 ときどき、お昼寝してるときもあるけど、飼い主さんが帰ってくる前にちゃっかり起きてタンスの裏に入っていった。

 そしてまた、じーちゃんが来なくなった。

 ケージに洗濯ばさみが挟まれちゃったんだろうか。

 もしかして洗濯ばさみが増えたのかな。