「じーちゃん?」

 なんで?

 どうして?

 どうしたのかな、なにかあったのかな。

 ぼくは心配になって走り回った。

 それくらいしかぼくにはできなかったから。

 心配で心配で御飯も喉に通らない。

 早く来てよ。

 ねえ、じーちゃん。

 飼い主さんが帰ってきてもぼくは心配でそわそわした。

 御飯も食べずに走り回っていたせいか、飼い主さんはぼくを心配してずっとなでてくれた。

 何日も、何日もじーちゃんはこなかった。

 きっとここに来るのが飽きたんだ。

 それとも……?

 ぼくは、こわい考えを飛ばすために頭を何度も振った。