「じゃあまたの」

「うん、またね」

 食べて部屋をうろうろしてタンスの裏に入ってった。

 あんなとこに抜け穴があるのかな。

 ぼくだいぶ大きくなってきたからあの隙間にはもう入れないや。

 玄関が開いた。

 ぼくより先に飼い主さんが帰ってくるのがわかるじーちゃんすごい。

 それとも時計を見たのかな?

 でも時計ぴったりには帰ってくることはあんまり無いのに。

 次の日、飼い主さんがお仕事に行った。

 なのに、じーちゃんが来ない。

 いつまでたっても来ない。

 ぼくはずっとじーちゃんが出てくるタンスを見てたけど、ぜんぜん出てこない。