「まあ頑張りなさいよ。応援しているから」


その応援は単なる面白がっているだけだと思いながら由奈と別れて自分のクラスに向かう。


クラスに近づくとまるでアイドルがいるような黄色い声援が聞こえている。


まさか……なんて思いながら教室に入ると



「遅かったな。待ちくたびれた」


その声は女子に囲まれた席から聞こえ、よく見てみるとアイツが居た。



「……れ…れお、玲音?!」


「そうだけど。違う人に見えたのか?」


違う人なら私も有難い。本当に現実って時に残酷。


しかも入学初日からこの人気って……世界も終わったわね。