学校が終わり時也が話しかけた
「帰り支度は出来ましたか?」
私にたずねた
私は
「今、終わるから待って」
と言い、時也を待たせた
教室には 私と時也の2人だけ
保護者や他の生徒は既に下校している
これから私たちは教務室へ行き、挨拶をしてくる
一ノ瀬組 七代目組長として
私は組の幹部を招集し、教務室へ向かう
「お嬢、行きましょう」
時也は声をかけ移動した
私は小さくうなずいた
教務室前に立ち私は大きく深呼吸をした
私は先頭に教務室に入った
「失礼します。
お初にお目にかかります。
私は一ノ瀬組 七代目組長
一ノ瀬 華凜です。」
周りの教員の方々は驚きを隠せずにいた
驚くのも無理はない
私が通う桜高校の生徒が組長をやっているのだから
そして隣には赤坂 時也もいるからだ
校長室の扉が開き校長先生が出てきた
「一ノ瀬組の組長さんでしょうか?」
校長先生は私に問いた
私は
「はい。
私は先日、一ノ瀬組 七代目組長になった
一ノ瀬 華凜です。
以後 お見知りおきを。」
校長先生は丁寧に
「よろしくお願いします。
私は、吉田 正史と言います。
昨年は大変お世話になりました。
今年もよろしくお願いします。
先代にもお伝えして頂ければ光栄です。」
私は
「お伝えします。」
静かにうなずいた
教員の方々は未だ驚きを隠せずにいた
私は桜高校の全教員に言った
「私は、一ノ瀬組の組長ではありますが、
学校に通っている時は一般生徒と同様です。
赤坂時也も同様です。
他の生徒と同じ対応でお願いします。」
一人の教師が私の前に立ち笑顔で
「分かりました」
そう言ってくれたのは、私の担任の朝日先生だった
私と時也と幹部の方で
「よろしくお願いします。」
声を揃え頭を下げた
挨拶も済み、教務室を出た
幹部の方とはその場で解散となり、私たちは車の方へ向かった
途中、酷い目眩が私を襲い、その場で気を失った