今日から高校生!!
そして今日から一ノ瀬組 七代目組長
内心 色々な意味で不安です
鞄に教科書を入れ制服に着替える
スカートを2回折り リボンの紐をブラウスの襟に通し 前で止めて出来上がり♪
「お嬢、早くしないと遅刻しますよ」
声をかけたのは私の側近 赤坂 時也
「分かった。今 行く」
私は答えた
玄関に出て靴を履いて表へ出た
組の人 全員が門までの左右一列に並び中央を開け
「行ってらっしゃいませ 七代目」
と、声を揃えて言った
私は時也を後ろにつけ、中央を歩き門まで行くと六代目が立っていた
六代目は私の父 一ノ瀬 信一
一ノ瀬組の名を全国に広めた人物である
これから通う学校は一ノ瀬組も関係している
門で待っていた父は私に
「何かあったら人に頼りなさい」
と、一言告げ私は見送られ学校に向かった
途中まで車で行き、学校まで5分位の所で降ろしてもらい歩いて行く
これが私の登下校の手段になる
学校に着きクラス確認をした
運が良いことに時也とクラスが一緒だった
1年A組だった
入学式前に一度 教室へ行かなければならない
私は時也と一緒に教室に向かった
向かっている途中、時也が話しかけた
「お嬢、なるべく一緒にいますが最初の
1ヶ月は警戒して下さい。
知らない奴らがいますんで・・・」
私は時也を見て
「大丈夫だよ!
時也は心配し過ぎだよ!!
肩の力、抜いてごらん!」
時也は
「ですが・・・、お嬢を心配しての事ですの
で・・・」
私は
「お嬢はやめなさい!!
学校では華凜って呼んでちょうだい
そっちの方が色々と楽なのよ!」
「・・・分かりました」
心配そうに私を見て返事をした
2人は教室に入った
黒板に座席表が掲示されていた
廊下側の先頭が時也で後ろが私だった
私の左隣の席には男子が座っている
さっきからずっと私の事を見てる気がして左を見た
その男子はニコッと微笑み
「君、名前は? 俺は 久我 琉依、ヨロシク」
琉依は制服を着崩して、Yシャツは第二ボタンまで開けて、ズボンにはシルバーのチェーンをしていた
「私は一ノ瀬 華凜。よろしく」
苦笑いしながら琉依に答えた
第一印象 チャラい・・・
先生が教室に入って来た
教卓の前に女性教師が立った
「おはようございます。
1年A組 担任の朝日 瞳です。
一年間、よろしくお願いします。」
先生の挨拶が済み 入学式の話を始めた
―10分後―
式の話は終わり 体育館へ向かった
体育館には保護者や先生方がいた
私は、保護者席に母がいるのに気付いた
お父さんには前もって来ないでと言ってある
目立つからだ
お母さんは私を見つけると手を小さく振った
私は恥ずかしくなって目をそらし、自分の席に静かに着席した
式は始まり、A組から一人ひとり名前を呼ばれ返事をして立った
私はA組だったからE組まで長く感じた
式は30分位で終わり、それぞれの教室に入った
先生が来るまで周りの女子と自己紹介をして話していた
時也は男子と話していた
女子の中で
「赤坂君ってカッコいいよねぇー!?」
「彼女っているのかなぁー?」
と、時也の話題になった
一方、男子の方では、ゲームの話しになったらしい
先生が来てHR(ホームルーム)を始め、明日の予定を告げ、解散となった