「ふぅー、よかった。誰もいない…。」

メロンパンを片手に私、神埼美琴は今日も屋上で1人で昼食をとる。普段は立ち入り禁止なのだが、私は1人になれる場所が欲しいあまりに、屋上の合鍵を作ってしまった。…いいのだろうか。


いつも屋上に誰かいないかびくびくしながら入る。人がいるはずがない。知っている。


昔はそこそこ人がいたが、何故か知らないうちにここにくる人は私だけになっていた。
…まあ立ち入り禁止になったからだけど



屋上に置いてある公園にあるようなベンチに買ってきたメロンパンを食べるべく、ちょこんと腰かける。

メロンパンの包装を開けてガブッとかぶりつく。



予想以上にお腹が減っていたようだ。

「モグモグ……モグ…ゴク…」