『帰る、もう帰る!やだぁぁぁぁぁ!』

どこかからは、相変わらずそんな悲鳴が響いてくる。

「美月の悲鳴も絶対こんな感じに聞こえてたよな」

「うー、イジワル・・・・・・」

「ははっ、わりぃわりぃ、っと出口みたいだな」

優斗君の言葉に視線を先に向けると、これでもかって位わかりやすく「ゴール」って書いてあった。

「はぁ、やっと出られるよぉ」

相変わらず優斗君に後ろに隠れながらも、そっちに歩を進める。