日が暮れる頃には、火は消えていた。
もう、少女の目の前には焼けた木材があるだけ。

この時少女は思った。
(ウチも…ウチも死ぬんかな?)

「…どうなんの?」
そう呟いたとき、少女は背後に人の気配を感じ振り向いた。

「―兄ちゃん…」

少女は顔を向けて言うと、悲しそうな眼をしていた少年が立っていた。

その少年は少女を抱き寄せた。