「なんか言えよ…っ!」
はっ…!
嫌だ!叩かれる…っ!
………………。
「……セーフ」
「…え?」
この声は…悠さんじゃない…。
「綾斗…」
「おっす!」
綾斗…何で…?
「何なのよ!あなた!」
「コイツのダチです。俺の大事なダチなんで、傷付けないでくれます?」
「な…生意気なんだよ!」
―…ビリっ。
「あ…」
「ちょっと!何してんの!?」
綾斗が写真をビリビリに破く。
「貸せ」
「嫌よ!」
無理やりバックを奪い、中をあさった。
……綾斗?
「あった」
カメラだ。
どうやら操作してるみたい。
「ちょっと!人のカメラ勝手に何してんのよ!」
「…はい、削除〜」
「…っ!」
もしかして…写真消してくれたの?
「ほらよ」
綾斗はカメラを、女の人に渡す。
「次こんなことやったら、女でも殴りますよ?」
「なっ…!」
「行くぞ、蘭」
「…あ、うん…」
綾斗に手をつかまれて、走った。