「近藤!
主、何故俺にいわなんだ?!」
どうやら芹沢さんは少々お怒り気味らしい
「す、すまぬ。
かくすつまりはなく…」
なんだか近藤さんが可哀想になってきた…
私は芹沢さんに事情を言おうとした、が、
「こんな可愛い娘!!
何故俺に早くいわなんだ?!
こんなちっこい娘ができたみたいで嬉しいわぃ」
…嬉しい言葉もあった。
あったが、
「チッこいは余計です!!!!」
しかも何コノ手!!
頭を撫でるな!
本当に子供みたいじゃないかっっ
「おーおー、可愛いのぉ~」
聞いてねぇし!
近藤さんも何か言って下さいと言おうと思ったのに近藤さんは芹沢さんを見たまあ固まっているようだ。
「近藤さん?」
心配になって声をかけるがなんの反応もみしてくれない
そんな時
「近藤さん入るぞ」
聞きなれた声が戸を開く音と共にこの部屋に響いた
「な?!芹沢さん!」
うん?
私は?
おぃ、そこは桜咲?!的な感じで驚けよ
「うぉ?!お前いたのか?!」
見えなかったは―――なんてほざきやがった
私はイラついて芹沢さんの腕の中から無理矢理抜け出しこう叫んだ
「“春の草 五色までは 覚えけり”!!!!」
と、豊玉さんこと土方のへたっぴな俳句を大声でよんでやった
そして私は逃げるように走り
何処からかわからないが総司の笑い声と土方の鬼のような怒鳴り声が屯所内で響き渡った