永倉side


あー…

夜の巡察はきつい…

「はぁ、疲れた…ってん?」

屋根の上にいんのって…

俺は屋根に上りその影に話しかける

「舞ちゃん」

「永っく、らさん!!??」

月光に照らされる舞ちゃんの頬を伝う雫…

「舞ちゃん?」

「何でもないよ?!
永倉さんは巡察の帰り?!
お疲れ様!疲れてるよね!
早く休まなきゃ!!」


何もなかったかのように無理矢理笑みを作る舞ちゃん

その姿はとても悲しかった

「無理しなくていい――――」

俺はとっさにその消えていきそうな小さな身体を抱き寄せた

「永く「無理をしなくていい。泣きたいなら泣けばいい」

そう言うと舞は俺の背中に腕を回し俺の服を強く握り締めた

「ふっ…くぅ…っ」

声を押し殺す舞ちゃんがいつもより小さく見えた

俺は何もできず舞ちゃんの髪を撫でる事しかできなかった