ピクと身体が小さく飛び跳ねるのがわかる

驚かせたか?

「左之…さん」

「ん?なんだ?」

「い、いえ!
何でも」

慌てる舞は可愛らしく

その少し赤くなった耳を俺はずっと見ていた

舞は強がっているだけじゃないのかと思ってしまう

まだ十五のガキで

三つの時から親がいない舞には“甘え”をしらないだけなのでは

なんて思ってると

「左之さん!」

顔は嫌そうにしていうるつもりの舞の声は無邪気で

あぁ、何だ只寂しかったんではないかと確信してしまった

「何だ?」

「できたぞ」

ふん!

と威張る舞はやはり小さく可愛らしいものだった



俺達に甘えろよ

すぐに信じろとは言わない

だが、

寂しかったって甘えていいんだぞ?

俺はこの時絶対に舞を守ると誓った



原田side*end