橋本くんが自ら話し出した事も驚きだけど、それよりも私の考えていることを知っているようなその言葉に驚いた。



「そんな見んなよ、俺の顔になんかついてる?」


橋本くんは照れ臭そうに笑う。


とても夕日に映えていてちょっぴりドキッと胸が音を立てた。



「…別に」


なんだか恥ずかしくて素っ気なくしてしまった。

可愛くない、自分が嫌だ。


だから…西川くんにフラレるんだよね。





───本当につい数時間前だ。

体育祭の盛り上がりの勢いで、半年間片想いしていた西川くんに告白してしまった。


返事はもちろんNO、

それどころか最悪だった。


「川原さんってさ、見た目は普通より良いけど愛想が悪いよね。

それに俺、加奈美と付き合ってるし」


ダブルでショックだった。


加奈美は私の仲良しグループの一人だ。