ふと、 「リン…?」 リンの手が、私の肩に触れる。 「…いいか、よく聞けよ。」 真剣なリンの問いかけに、 「うん」 私は頷く。 「清来に直接入って兄を救い出すのは、まず無理だ。 捕まって女だってバレた時点でお前は殺される。」 「…っ」 『殺される』 その言葉に、全身に恐怖が走っていく。 「だが… あいつらに唯一、接触を許されてる組織が一つだけある。 世界に一つだけだ。」