「えっと、紅太さん。前に座ってくれない?私、人より視界が狭いの」

「紅太で良いよ。狭いって?」

移動しながら紅太が尋ねてきた。

愛琉は言いにくそうに口を開いた。

「生まれつき視野が狭くて、行動がトロいの。だからなるべく前に居てくれないかな?」

話始めれば止まらなくて、最後は笑いながら話していた。

しかし、紅太は苦々しい顔になっていった。

「それで翼にパシられているのか…最低だなアイツ」

「違うよ。断らない私が一番最低」

「そういう所も好き」

パフェを食べ終わった愛琉をエスコートしながら紅太は愛琉の耳元で囁いた。