んー、萌花に頼んで私は消えた方が良いかな
もうすぐ私のところに暴力団や借金取りやらが来るだろう
そしたら、天下の能登春樹様に迷惑がかかる
それだけは御免だ
この人には、関わらせない
どっかで適当に降りるか
ゲームをセーブし、電源を落とす
丁寧にイヤホンを巻き、ゲームと共にカバンに突っ込んだ
やっぱ…住んでる世界が違う
共通の趣味があるからって舞い上がっちゃって…。
馬鹿馬鹿しい。
私は…テレビの向こうにいる彼に手を伸ばしてはいけなかったんだ
すると、
ぽん、と肩に重い物が乗った
能登春樹の頭であった
ぎょっとして、身動きが取れず、硬直する珠理奈
「珠理奈…」
ドキッとする
「行かないで…。」
へっ?
思わず春樹を見るが、どうやら寝言らしい
どんな夢を見てるのかな
その珠理奈は、私のこと?
それとも違う珠理奈かな
どうでもいいや