それからのモコモコの行動は早かった

珠理奈とサソリが支度をしている間に、パスタをぺろりと平らげ、ついでに帰宅した春樹も連れて、タクシーに乗り込んだ


「大丈夫ですか?具合の方は」


「ああ、おかげさまで、この通りだ」


何故か、タクシーは二台呼ばれており、珠理奈と春樹、サソリとモコモコのグループに分かれて向かうことになった


「そっちこそ大丈夫なのか?明日も仕事だろ」

「え?神が僕のことを心配してくださるのですか?」

んー、このチャットのノリはそのままで来るのか


「大丈夫ですよ、僕は皆さんとゲームを買いに行けるというイベントがあるだけで幸せです。」

「でも忙しいのだろ?ほら、この前の『チェリー』ってドラマが終わったと思ったら、次は月9だし。あまり無理をするな」


春樹は満面の笑みをたたえる


「見てくれてるんですね」

「た、たまたまだっ!」


珠理奈はPSPを取り出すとイヤホンをつけた


「我は今からエロゲーをやるので、話しかけるな」

「わかりました。どうぞエロゲーを楽しんでください」

フンッと鼻をならし、高速で指を動かす珠理奈


この勢いだとアキバに着くまでに3本はゲームをクリアしてしまいそうだ