結局、打ち上げは上辺だけ楽しんどいて帰った
明日も仕事がある、長居は無用だ


「翼、ほい、お疲れ」


翼にコンビニの袋を押し付ける


「何ですか、」


怪訝な顔をしていたが、中身を見た瞬間、目が見開かれ、キラキラと輝いた


「ありがとうございます」

「いや、翼にはいつも世話になってるし、今日も寝坊しちゃったし」

「気にしてませんよ、いつものことじゃないですか」
「何気にぐさっとくるんですけど」


翼の愛車に乗り、マンションへと帰る


「何かありました?」

「何で?」

「いつもより振る舞いが演技臭いんで」


その言葉に苦笑する
全く有能な相棒には叶わない


「あの女優フッた」

「まあ、そんなとこだろうと思ってましたよ。打ち上げに来てませんでしたし」

「んじゃ、聞くなよ」


ふてくされて窓の外に目を向ける