着々と仕事をこなし、今日で最後のドラマ撮影


「能登春樹さん、撮影終了でぇすっ!!」

「お疲れ〜」

「お疲れ様〜」


口々に労いの言葉と拍手、ドデカイ花束をもらう


打ち上げに行こうという流れになり、一次会だけなら、と誘いに乗った


店に行く前に、コンビニによった


「翼も頑張ってくれたし、お礼しなきゃな」


今日の寝坊の謝罪も込めて、コンビニにあるガムを箱買いする


慌ただしく機材の片付けをしているスタッフと通りすぎ、翼を捜す

すると、


「あのっ、能登さんっ」


振り替えると、そこには香水をぷんぷんと撒き散らすあの女優がいた


「少しお話いいですか?」


上目遣いに、赤らめた頬
世の男性はこれでイチコロなんだろうな


「すみません、マネージャーと打ち合わせがあるので…」

「す、少しでいいんですっ」

ああ…めんどくさい。


「わかりました、場所変えましょう」