「あと、もう1つ」
「何でしょうか?」


大きな瞳がまっすぐこちらを見てくる。


「それはちょっとや、そっとじゃ起きません。」
「はあ…」


ポカンとする私に目もくれず、イケメンさんはお隣さんの腹に、それはそれは美しいフォームを描き…パンチしました!?


ゴフッ


鈍い音と共にお隣さん起床。


「ふわあああ、おはよう、翼。」
「おはようございます、春樹」


大きくのびをしてから、爽やかにイケメンさんこと翼くんに微笑むお隣さんこと春樹くん。
腹に拳を入れられたとは思えない。


「玄関先で寝ないでください、とあれほど言ったじゃないですか。春樹の脳細胞は死んでるんですか?」


翼くん、めっちゃ怖い!
しかも、無表情だっ!