またまたコンコンとノックがして、今度は超普段着の翔太が食事を持ってきた。

「お待たせ、普通のお粥だけど、良いよな?」

「ああ、ありがとう」

萌花が上半身を起こすのを手伝ってくれて、サイドテーブルにお粥が置かれる


「何?じろじろ見てんだよ」

「あ、いや、サソリの普段着は初めてだからな、つい」


「そういえばそうだな、俺、コスプレしてたし」


サソリはコスプレしてても美形だとわかっていたが、素顔でもやはり美形だった
短く赤い髪はワックスでツンツンさせていて、耳には銀色のピアスをしている

外人の顔がプリントされたTシャツに、ダメージジーンズを着こなしていた


爽やか系にしたら絶対モテるのになぁ、惜しい気がする。

でも今も十分モテてたりして、萌花さんも大変だよね

すると、翔太の顔がみるみる赤くなっていく


「もっ、萌花!な、何…」

「えっ?」

「何、は、ハレンチな格好してんだよっ!春樹も珠理奈もいるんだぞっ!」


「あ、名前で呼ばれた」

「ちょっと嬉しいですね」


「いいじゃないの、別に。減るもんじゃないし」

「そ、そういうことじゃねぇだろっ!ちょっとこっち来い」

「えっ?」


翔太は萌花の腕を掴み部屋から引っ張って行った