その瞳にドキッとくる春樹。
「さっきは無礼な言い方をした。すまなかった。」
潔く頭を下げる珠理奈に慌てる春樹。
「お、おやめくださいっ」
「わかった、やめる。」
スッと頭を上げ、そのままふんぞり返り、腕と脚を組む。
なんて、素直な方なんだ…。
「いや、神のおっしゃることはごもっともなのです。事務所からも俺がオタクであることを隠せと、キツく言われましたし…。」
「ふ〜ん。」
ちゅーっとストローでクリームソーダを飲む珠理奈。
「でも、神はどうやって俺がスプリンだってわかったんですか?」
「ん?まあ、あれだ。職業病だ。一度みた奴の顔は忘れない。まあ、写真とかだとすぐ忘れるけど、この前会ったしな。そんな変装我には通用せんわ。」
「さっすが、神っ!!でも、変装って何のことですか?」
「はっ?」
神がぽかんとした顔をする。
ああ、ぽかんとしてても、素敵ですね、神は。
「だって、そのへんてこりんな格好は…変装じゃないのか?」
「いえ、普通に私服です。」
「ぷっ…はははははっ!!!!!」
「えっ?」
突然、神がお腹を抱えて笑いだした。
「ど、どうなされたのですかっ!?」
「だっ、だって…ふはははっ!!可笑しすぎるっ!ふ、ふざけてるのか?はははっ!!」
「ふざけてませんよ。そんなに可笑しいですか?」
「うん、ダサイ…はははははっ」
「わ、笑いすぎですっ///」
何故だろう…怒っているはずなのに、つられて俺も笑ってしまう。
貴方のその笑顔はまるで魔法のように、俺の心を癒してくれる。