ベリッとスプリン殿を引き剥がす。


「わっ、我が待っていたのは、こんな奴ではないわっ!!」


シーンと静まり返る会場。

「神っ…。」


瞳をうるうるさせるスプリン殿。
この距離だからメガネの奥が見えてしまう…。


「ええいっ!!うるさいわっ!何故っ、何故貴様のような奴がこんなところにいるっ!!貴様っ、貴様はっ、のと……」


その時、スプリンはばっと私の口をふさいだ。


「んんっ!!」


勿論…手で。
うん、期待した貴様はアホだぞ。


「のと…?」
「まさかっ、能登春樹?」
「あれが?」


周りのオタクが騒ぎ始めた。


「のっ、ノート!!!ノートを買いに行くんですよねっ!!神っ!!」