「モコモコとサソリはどんな関係なんだ?」

「さすが、神。率直にお聞きするのですね。」

「何かまずかったか?」

「いいえ、リアルでは幼なじみといったカテゴリーですね。」

「なるほど。」


私はまたイタリアン料理を食べ、モコモコを見る。
笑顔でこちらを見ている。

んー、全く気持ちが読めんなぁ。


「その…恋愛感情は無いのか?」

「グイグイ来ますね。神は。」

「何かまずかった…」

「いいえ、モコモコはありますよ。ですが、サソリはどうなのでしょうね?」


初めて、モコモコが一瞬寂しそうな表情をした。


「ところで、スプリンさんのお姿が見えませんね。」

スプリンという言葉にドキッとくる。


「あれほど、神に熱烈アタックを仕掛けて来たにも関わらず、少しひどいとは思いませんか?」

「…モコモコは笑いながら怒れるのだな。」

「ええ、まあ。だって、神が直々にいらっしゃったのに。」


私はフォークを置いた。


「きっと、忙しいのだ。…ほうっておけ。」