私はイタリアン料理を食べてみた。


「うまっ。」
「気にいっていただけましたか?」
「おう。これ、美味いぞ。貴様も食べてみろ。」
「あら、良かったわね、サソリ。」
「う、うるさいなっ、モコモコ。」


私のテーブルには現在モコモコとサソリがいる。


「ん?どうしたのだ?」
「それ、サソリが作ったんですよ」
「えっ!?本当かっ!すごいなぁ」
「いえ、本業なんで…当たり前っすよ。」


耳を赤くして照れるサソリを微笑ましそうに見ているモコモコ。


「モコモコは、もう食べてみたのかよ」
「えっ?」
「…俺の…料理…。」
「もちろん、食べたわ。」
「感想、聞かせろ。」
「美味しかったわよ?でも…。」
「でも…?」


モコモコはサソリの耳の近くに口元を寄せた。


「今度は私のためだけに作って欲しいな」
「あ、当たり前だろっ!」


今度は顔まで真っ赤にさせるサソリ。


「良かった。」


モコモコの笑顔を見て、視線をそらすサソリはたえかねたように…。


「俺…上に行ってくる」
「うん、いってらっしゃい。」


「ん?サソリはどうしたのだ?」
「さあ?」


モコモコは笑顔で神に答えたのだった。