パーティー会場はすでに多くのオタクでごった返していた。
お前ら、仕事はどうした…。まだ、昼間だぞ。


丸テーブルがいくつか用意されていて、それぞれのテーブルにアニメやマンガにちなんだ料理が並んでいる。


「いらっしゃい、ここにペンネームを書いて、名札をつけて下さい。」
「ふん、了解した、」


ボールペンで紙に『ジュース』と書き、その紙を安全ピンがついているカードケースに挿入した。
名札を胸元につける。


ふと、見ると受付の男の顔が顔面蒼白となっている。

「かっ、神だああ!!ついに神が降臨なさったぞぉぉ!!」
「なにっ!?」
「マジで、神なのか?」


すると、私の前に二人の男女が進み出てきた。


「あなたが、神ですか。思っていたよりお若いのですね。私はモコモコ、こっちはサソリです。」
「はじめまして、神、と言っても、チャットでは毎日会ってるけどな。」


モコモコと名乗った女性は20代前半っぽくて、綺麗な長くて黒いストレートの髪をしていた。
肌は透けるように白く、瞳の色が少し青みがかっている。
そんな清楚美人の顔とは裏腹に衣装はメイド服を着ていた。


サソリと名乗った男性はこれまた整った顔立ちだ。
オレンジ色のツンツン頭のカツラを被っていて、黒い和服を着ている。後ろには大きい刀を背負っている。

おっとぉ、めっちゃ見たことあるコスプレだぞぉ。