「バカ者っ!!神と呼べっ!!」

「は、はい…。」


「いや、恥ずかしいんで呼ばなくていいですっ!!」


それからは何故か春樹が私のバーチャルでの地位の高さについて、長々と語った

「へー、すごいなぁ。うちの部にピッタリじゃないかっ」


「明日、神のご入学祝いと入部の歓迎パーティーをしよう」

「いいですねっ!!それっ!!」

「ちょっ、能登春樹、貴様仕事はどうしたっ」

「あっ…やばっ!!今、何時すかっ!!」

「えっと…6時42分だよ。どうした、春樹、これから仕事か?」


「は、はいっ!!早く支度しないと!!鬼マネージャーがっ!!」


その時、

♪〜

ゴジラのテーマソングが流れ、


「うひゃああっ!!」


と、飛び上がってびびる春樹


「どんだけ怖いんだよ…」


呆れるじゅりなを他所に、恐る恐るケータイに出る春樹


「もしもし…」


『今、どこですか?』


氷よりも冷たい声がケータイごしに聞こえてくる


「が、学校…」


ブチッ…ツー、ツー、ツー…


「き、切れた…。ここに来るかもです」


「そうか、大変だな。まあ、頑張れよ」


「はい…。涼先輩も今度ドラマ出るんすよね?」


「ああ、まあな」


「千波先輩は女優さんですか?」

「わたくしは歌手です」


「へー」


「神は、芸能界に興味を持たれたのですか?」

「いやぁ、ホントは普通科志望だったんだけど、理事長の采配でこっちに来たわけ。だから芸能界には…」

「ごめんねぇ、親父が勝手なことしちゃって。でも、親父の采配に狂いはないからさ。もうちょいこっちで頑張ってみてよ。君なら売れる気がする」


「はあ…」


曖昧に頷くじゅりな


すると、外から車のライトが差し込んできた


「あっ!!翼だっ!!」


「じゃあ、私も失礼します」

「おお」

「お気をつけてお帰りください」