テレビゲームで対戦することになった


単純な格闘ゲームで、先に体力がなくなった方が負けである


なんか、部員が少ない理由がわかったわ

千波先輩がゲームに強くて、入部が許可されないんだろう

そして、千波先輩が認めない人は涼先輩も認めない
実質上、部長は千波先輩みたいなものか


『レディー…ファイト!!』

カーン
と、ゴングの音がなった


すみません、先輩
ここは勝たせていただきますっ!!


「っ!!」


それは、5秒で終わった
まさに神業


瞬く間に試合は終了し、じゅりなは圧勝してしまった

固まってしまった、涼、千波、春樹


「す、すげーー!!!」


最初に声を出したのは春樹だった


「さっすが、神っ!!お見事でしたっ!!」

「いやぁ、マジ、びびったわ。何、ホントすごいね。千波に勝てるやつがいるなんて」



「神」



千波はソファーの上から降り、じゅりなの前に膝まずいた


「!!!」


他3人が驚く中、淡々としている千波


「やはりあなたは神で在らせられましたか」

「っ!!千波が難しい日本語をしゃべってるっ!!」

「先輩、千波先輩のこと、なんだと思ってんすか」


「わたくしはずっとバーチャルの世界で光輝くあなた様を見ていました。そして、ずっとお慕い申し上げていました。

今日、この時、あなた様に出逢えたこと、心から感謝しております。先ほどからの無礼、どうかお許しを」

「いっ、いえっ!!顔を上げてくださいっ。そんな大したもんじゃないですよ。私は。」


「ご謙遜を」


「千波、じゅりなちゃんってそんなにすごい人なの?」