理事長の息子を執事のように扱ってらっしゃるっ!!
千波先輩、あなた何者っ!?

「いつもこんなかんじなの?」


春樹にこそこそと耳打ちするじゅりな


「うん、いつもこんなかんじ。夫婦みたいだよね」


完全に涼先輩、尻に敷かれてる〜!!!


「はい、コーヒー。千波はオレンジジュースでしょ?」

「ん、さんきゅ」


テレビから片時も視線を外さずに言う千波先輩


気にせず、私たちをもてなす涼先輩


すごいな、この2人…。


「おい、新人」

「え、私ですか?」

「お前以外に誰が新人なんだ。お前芸歴であたしらに勝てると思ってんのか」

「いえ、そんな…」

「対戦」

「えっ?」

「ゲームで対戦するぞ」


それまでテレビまっしぐらな視線が、初めてじゅりなを本格的に捉えた


「お前が我が部にふさわしいか、あたしが吟味してやる」


千波先輩、私のオタクモードより上から目線だな


「ごめんね、じゅりなちゃん。これで勝たないと千波は入部、認めてあげられないんだよね。」


「ええっ!?」

「大丈夫ですよ、神なら勝てますっ!!」


「神?」


「わあっ!!違いますっ!!あ、あだ名です、ただのっ」

「神って…」


千波の鋭い眼光がますます光出す


「と、とりあえず勝負、ですよね?千波先輩っ」

「…ああ」