「やめらんないんだよね。この仕事、楽しくて楽しくて、やめらんないんだ。しかも学費も稼がなくちゃいけないし、当分働くつもりだから。よろしくね?」


珠理奈は笑顔を魅せて社長室を出ていった


社長は思った、今更ながら

とんでもない化け物を連れて来てしまったのだと…。


夜も耽り、早くも500万以上稼いでいる珠理奈


「VIPルームでお客様がお待ちです」

「わかったわ」


また隼人様かしら


人気No.1ホストの隼人は珠理奈に本気でゾッコンでよく通っているのだ


「失礼します」


珠理奈はVIPルームに入り、ソファーにゆったり座ってくつろいでいる人物を見た


「…な、なんで」


その人物もこちらに気付き珠理奈に微笑みかけた
完璧な笑顔で


「なんで…能登春樹がこんなところにいるのよっ」

「そりゃ俺だって男だし、たまにはこういうところで夜遊びくらいするよ」


すっかりため口に馴染んだ様子の春樹


「それより、毎回フルネームで呼ばれると恥ずかしいんだよね。長いし、春樹で良いよ。皆そう呼ぶし」


「何しに来たの」


とりあえず春樹の向かいに座る珠理奈