――――――……。


「郁ちゃんが、髪わしゃわしゃしてくれたー!!」

ここは放課後寄り道したマック。
先程の出来事を早速親友の美波に伝える。


「毎日、毎日、郁ちゃん、郁ちゃんって……あんたにはそれしかないの!?」

「そんなことないよ!!………いや、あるかも。」


美波の呆れ顔。郁ちゃんの話しをするといつも、こんな感じ。
あたしは怒られても、つい、嬉しくて話しをしてしまう。


話に夢中になりすぎて
ふと、時計を見ると6時30分。


…やっば。



「もうこんな時間。美波、ごめん、帰るね!!」


食べていたゴミを帰り際に捨て、帰路を急ぐ。
走って15分程で住んでいるマンションに到着。

エレベーターで3階まで上がり、303号室のドアノブを回す。


……鍵が空いてる。


もう、帰ってきてるんだ!!