――――…。
「雅、寝るぞ。」
「…ほぇ??」
ニュースが子守唄になって、郁ちゃんの肩に寄り掛かっていつの間にか寝てしまってたみたい。
テレビも消えていた。
眠たい目をこすりながら立ち上がる。
郁ちゃんはリビングの電気を消して、
「おやすみ、雅。」
頭を撫でてくれる。
「…おやすみ、郁ちゃん」
そう言って部屋に入って扉を閉めると、すぐ隣の郁ちゃんの部屋でも扉を閉める音が聞こえた。
お気に入りの水玉模様のシーツのベッドに入る。
それにしても
今日の郁ちゃんも素敵だった……。
寝る間際まで頭の中は郁ちゃんでいっぱい。
一目惚れしたあの日から12年。どんどん好きになる。