初春のやわらかな日差しが部屋に差し込む。
「なぁーっんか、つまらないなぁ。」
神波は縁側に足をぶらぶらと揺らしながら空を見ていた。
「もうちょっとでお茶の先生が来るや…」
ため息混じりにつぶやいた。
すると少女は、なにか思いついたようにふっと顔を上げた。
「…よしっ、サボろう!!!」
すくっと立ち上がると、先程とは打って変わって軽快な足取りで歩き出す。
そうして向かうのは、彼女と彼女の相棒しか知らない、秘密の抜け道だった。
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