「いるなら返事をしてくださいー!!」


しかし、音の方向を間違えたのか、足音は離れていった。

世話役は、すぐにはこちらに来ないようだ。





二人ははぁっと安堵のため息をついた。


だが、ほっとしたのも束の間。


「きゃっ」


神波の足元に蛇が近づいてきたのだ。

神波は昆虫や爬虫類の類が大の苦手で、じっとしているなんて無理だった。


「は、離れて…!」

神波はゆっくりと後退りをするが、バランスを崩し、倒れそうになる。


このまま倒れれば見つかるのは必至だろう。