景品に見事当てたのは華音。
 
 
「案外簡単なものだな。」
 
 
「そんなもんか?」
 
 
 
俺は華音の言葉を信じ、景品を狙った。
 
 
 
スカッ…
 
 
 
「…………。」
 
 
全然当たらねぇじゃねぇか!
 
何なんだよ…!
 
 
 
いや、今度こそ…!
 
 
 
スカッ…
 
 
 
いや、次こそ…!
 
 
 
スカッ…
 
スカッ…
 
 
 
「神倉、下手だな。」
 
 
…華音は人を気遣う、ということを知っているのか?
 
 
「はっきり言うな。傷つく…。」
 
 
 
「……まぁ、次で最後だからちゃんと狙えよ。」
 
 
 
「分かってるよ。」
 
 
 
落ち着け、俺。
 
 
ここで外したら…カッコ悪すぎだろ。
 
 
 
絶対に当ててやる。
 
 
 
パンッ!