華音に会ったり
とばっちりで先生に怒られたり…。
 
色々あった一学期も今日で終了。
 
 
 
「是奇、また二学期にな!」
 
「夏休み中に遊べたら遊ぼうね!」
 
 
 
「おう。」
 
 
 
軽くあいさつをすると、俺は久しぶりにあの丘へと足を運んだ。
 
 
 
 
そこは前に来たときと、変わってはいなかった。
 
 
 
前と同じ景色。
 
前と同じ場所に立っている少女。
 
 
 
 
「華音。」
 
 
 
華音は名前を呼ばれ、驚きながら振り向いた。
 
 
 
「神倉か。」
 
 
華音は安心した表情で言う。
 
 
「…華音って前にもそこに居たよな。」
 
 
 
「あぁ、毎日ここに立って景色を眺めるんだ。」
 
 
 
「毎日!?」
 
 
俺は大きな声をあげた。