「えー、あと少しで夏休みということで、お前らに夏休みの課題を配る。」
 
 
 
「え~!」
 
「勘弁しろよなー、せんせー!」
 
 
 
あちこちで文句の言葉が聞こえてくる。
 
 
 
課題…。
 
面倒くさい、まぁしょうがないからやるけど。
 
 
 
俺はふと、華音の方へ目をやった。
 
 
 
「………!?」
 
 
華音は黙々と、今配られた夏休みの課題をやっていた。
 
 
「……何やってんだ?」
 
 
 
俺は呆れながらも聞く。
 
 
 
「何って…見れば分かるだろ。
課題だ、夏休みの課題。」
 
 
 
華音はきっぱりと答えた。
 
 
 
「いや、そうじゃなくて……。」
 
 
 
「何だ?」