「ぷっ……」
 
 
俺は思わず笑ってしまった。
 
 
 
「な…何なんだ!」
 
 
華音は驚いた様子で言った。
 
 
「いや…何でもない。」
 
 
俺はその時、華音の子供っぽい一面を見た。
 
 
 
「なら花火見にいくか。」
 
 
 
「ふんっ…、しょうがない。」
 
 
華音は視線をそらして言う。
 
 
「はいはい、すみません。」
 
 
 
 
…なんか……。
 
さっきから視線が……。
 
 
 
俺は周りを見る。
 
 
 
「…ひどい。」
 
 
そこに居たのは、さっき俺を花火に誘ってきた女子達。
 
 
 
「え……。」
 
 
 
「私が誘ってるのに……黒川さんと行く約束するなんて…。」
 
 
 
涙目になりながら、その中の一人が言った。