小さな包みには、
『華音へ』
と書いてある。
 
 
 
「これが……。」
 
 
華音はその場に座り込み、包みを開けた。
 
 
包みの中には、小さな箱が入ってあった。
 
 
 
「……これを神倉があたしに…?」
 
 
少女は箱を開けて、驚きの表情を見せた。
 
 
 
小さな箱の中には、きらきらと輝く一つの指輪が入っていた。
 
 
 
「この指輪が、あたしへのプレゼント…。」
 
 
少女はそっと指輪を手に取り、薬指にはめた。
 
 
 
 
 
「……バカ………これじゃあ…大きすぎるよ……。」
 
 
少女の目から、一粒の涙がこぼれ落ちた。