今だって、ちょっと気の抜けた感じだ。

 それが可愛く感じてしまう俺ってどうかと思う。デイは神様なんだよ。神様!

 頭では解っていても、デイトリアの言動が剛を惹きつける。

「デイには恋人とか、いないの?」

「恋人?」

 剛の質問に、デイトリアは料理の手を止めた。

 俺はなんてことを訊いたんだ……と、視線を泳がせる。

 いや、神様でも恋人がいたって不思議じゃないよね。

 剛は心の中で自分にそう言い聞かせた。