原田くんがさっき手にしていた包みがお弁当だったみたい。
取り出した大きなお弁当箱に、おにぎりとかおかずが入ってた。



卵焼き、ウインナーアスパラのベーコン巻き、煮物、ハンバーグ。
あとはキレイな形に切られた果物。



私が作ろうとしていたおかずが、全てそこには入っていた。



「…………」

「西さん、どうかした?」



「いいえ、なんでもないわ」




何故か、ショックだった。
原田くんは、ニコニコしながらお弁当を準備してくれた経緯を話していた。