「あなたが、周囲の目とかが気になるのなら…私は、もうあなたとお昼ご飯を一緒に食べるのはやめるわ。」
言葉こそストレートだけど、私なりの賭けだった。
「……っ、俺、は……」
彼はすごく、困った顔をしている。
優しいから、言葉を悩んでいるのかしら。
「……ごめんなさいね。」
私のせいなのに、気を遣わせてしまって。
「え……」
「もう、お昼ご飯は……一緒に食べなくても構わないわ。気が変わったの。」
「西さ……」
「さすがにこれは申し訳ないと思うわ。振り回して、ごめんなさいね」
彼は、ずっと困惑した顔をしていて。否定も肯定もなかった。
私はそれが寂しいと思ったけれど、仕方のないことだとも思った。
自覚はなかったけれど、私はワガママで。
そのせいで、ひとから好かれない。
それが、分かってきた。
だからこそ、優しくしてくれたひとには私のせいで迷惑をかけたくないわ。
この寂しい気持ちは、今までのワガママの罰なのだと思った。