「違うよ。それでも、嫌いになれない。君のワガママも、意固地も、全部平気だから。……これからは、俺は女王様の下僕かな?」
原田くんがそんなことを言うものだから、不意に笑いが込み上げた。
だって、そんなわけない。
「何言ってるのよ?女王様のお相手は…下僕なんかじゃ釣り合わないわ」
そう言うと、嬉しそうにはにかむ。
望みが叶うのは、こんなにも嬉しいことなのね。
「女王様、お望みは?」
「私と、付き合いなさい」
「……はい」
私が命令口調で言ったにも関わらず、彼は嬉しそうに頷いた。
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