「…そんなんじゃないわ。どこが…じゃなくて、あなたの全部よ」 原田くんは、疑うような視線を一瞬だけ寄越した。 「ナヨナヨしてるし、すごく腹も立つのだけれど……そういうところも。好きなのよ。」 「!!!!」 「だから私と、「待って。」 原田くんはビックリした顔をした後、私の言葉を遮った。 「な、なに…?」 「お願い、俺に先に話させて。 俺はね、本当はずっと前から西さんのこと、気になってた。」 え……??