しばらくお父さんは話すことをしぶっていた。


というより、怯えていた。


何が怖いのかといえばもちろん俺の反応が怖いのだろう。


でも、俺だってどんな話しを聞かされるのかと戦々恐々だ。


ついでにミミ子ちゃんとお父さんのあいだに流れる空気も殺伐としていて恐ろしい。


「あのな、ユウ太」


お父さんはミミ子ちゃんの迫力に押されてかようやく口を開いた。


俺はゴクリと息を呑む。


こわい、身体がすくむ。


もし、この話を聞いて、お父さんのことほんとうに嫌いになっちゃったら……


そう思うとほんとうに怖かった。