話したいな。
茜ちゃんなら
きっと
ちゃんと聞いてくれる。
私は決心して、話すことにした。
「あのね、茜ちゃん。ちょっと暗い話かもしれないけど、聞いてくれる?」
私の真剣な顔を見て、茜ちゃんは
「もちろん」
と言って頷いてくれた。
「あのね、私、中学生のころいじめられてたの。私の髪って、赤がった茶色してるでしょ?
これは地毛なんだ。
小学生のころはからかわれる程度だったの。
私、やんちゃで気が強い方だったし、
仲の良かった男が
気にすんな、俺はその色好きだぞ!
って言ってくれてたから、
全然気にならなかった」
私はココアを飲んで深呼吸をした。
「でも、中学生になってすぐ、先輩に呼び出されたの。
その髪はなんだ!!
って怒られた。
説明したけど信じてもらえなくて、
何度も呼び出されて、髪を掴まれたりもした。
最初は気にしてなかったけど、
先生も助けてくれなくて、
仲の良かった友達も巻き込まれたくないからって、私を避けるようになったの。」