『わりぃけど今日は無理だわ。明日にしてくれ』
「何かあんのか?」
『……予定はねえけど、なんか疲れたからもう寝る。それより秀人は何があったんだよ?』
一瞬の沈黙の後、なんとも歯切れの悪い返答をする美咲。やっぱ何かあんじゃねえかよ。
「美咲。正直に答えろよ? 今日バイトで何があった?」
俺は謝る事を後回しにして、思い切って気になってた事を聞いてみた。今を逃すと、美咲は答えないような気がしたから。
『へっ? だから何もねえって。秀人、気にしすぎだよ』
明らかに動揺した声。いや、普通なら気付かない些細な違いかもしれない。でも、付き合いの長い俺には分かってしまった。
美咲は俺に何か隠してる。そしてそれは十中八九、バイトの香奈って子が関係してる。
「美咲。疲れてるトコわりぃけど、今からそっち行くわ。夜メシはカレー持ってくから」
『いや、ちょっ……』
美咲の返事も聞かず、俺は電話を切った。
即行でカレーの材料を袋に詰めて部屋を出る。
この前の木曜以降、毎日入ってる美咲の部屋。でも今日はやけに扉が厚く感じる。
俺は気持ちを落ち着かせてインターフォンを鳴らした。
「何かあんのか?」
『……予定はねえけど、なんか疲れたからもう寝る。それより秀人は何があったんだよ?』
一瞬の沈黙の後、なんとも歯切れの悪い返答をする美咲。やっぱ何かあんじゃねえかよ。
「美咲。正直に答えろよ? 今日バイトで何があった?」
俺は謝る事を後回しにして、思い切って気になってた事を聞いてみた。今を逃すと、美咲は答えないような気がしたから。
『へっ? だから何もねえって。秀人、気にしすぎだよ』
明らかに動揺した声。いや、普通なら気付かない些細な違いかもしれない。でも、付き合いの長い俺には分かってしまった。
美咲は俺に何か隠してる。そしてそれは十中八九、バイトの香奈って子が関係してる。
「美咲。疲れてるトコわりぃけど、今からそっち行くわ。夜メシはカレー持ってくから」
『いや、ちょっ……』
美咲の返事も聞かず、俺は電話を切った。
即行でカレーの材料を袋に詰めて部屋を出る。
この前の木曜以降、毎日入ってる美咲の部屋。でも今日はやけに扉が厚く感じる。
俺は気持ちを落ち着かせてインターフォンを鳴らした。