それからバイトの時間中、香奈の言いかけた事が気になって仕方なかった。
『わた』で始まる言葉。
私とか? 私が何だ。まさか私が彼女になるとでも言うのか? いや、有り得ねえだろ。一回挨拶を交わしただけで。まさか一目惚れって奴か?
いや、仮に一目惚れだとしても私が気にする事じゃねえだろ。別に秀人の事、異性として見てる訳でもねえんだし。
「美咲ちゃん。何ボーッとしてるの? これ五番さんにお願いね」
店長に呼ばれて我に返る。
いかんいかん。何を考え込んでんだよ。目の前の仕事に集中しなきゃな。
「すみません。すぐ行きます」
なるべく考えないようにしてるつもりが、気がつくと同じ事ばっか考えてた。なんでか、ソワソワして落ち着かない。
私は“店長が突然、彼氏だとか変な事を言い出すから気になってるだけだろう”そう自分に言い聞かせて、なんとか気分を落ち着かせた。
だけど秀人に教えてんのは私な訳で。ずっとくっついてる訳じゃないけど、基本的には横を見れば秀人がいる。
秀人の横顔に、いちいちドキッとする自分がいた。
結局、午前中はずっとこんな調子で昼休みを迎える。
『わた』で始まる言葉。
私とか? 私が何だ。まさか私が彼女になるとでも言うのか? いや、有り得ねえだろ。一回挨拶を交わしただけで。まさか一目惚れって奴か?
いや、仮に一目惚れだとしても私が気にする事じゃねえだろ。別に秀人の事、異性として見てる訳でもねえんだし。
「美咲ちゃん。何ボーッとしてるの? これ五番さんにお願いね」
店長に呼ばれて我に返る。
いかんいかん。何を考え込んでんだよ。目の前の仕事に集中しなきゃな。
「すみません。すぐ行きます」
なるべく考えないようにしてるつもりが、気がつくと同じ事ばっか考えてた。なんでか、ソワソワして落ち着かない。
私は“店長が突然、彼氏だとか変な事を言い出すから気になってるだけだろう”そう自分に言い聞かせて、なんとか気分を落ち着かせた。
だけど秀人に教えてんのは私な訳で。ずっとくっついてる訳じゃないけど、基本的には横を見れば秀人がいる。
秀人の横顔に、いちいちドキッとする自分がいた。
結局、午前中はずっとこんな調子で昼休みを迎える。