それに引っ越しで何かと出費がかさむ秀人に出させたくないってのもある。実際、自分が引っ越したばかりの時は結構キツかったから。
「秀人は、引っ越し直後で出費がかさむ時だろ? あっ、引っ越し祝いって事で出すよ」
私はちょうど良い口実を思い付いて、それをそのまま口にした。
「うーん……。んじゃ、ゴチんなります」
一瞬考え込んだ秀人だが、すぐに納得して頷いてくれた。
「よし、んじゃ好きなの選んでくれ」
私はそう言いながら、壁際に置いてある棚から有名チェーン店のクーポン券付きの広告を出してきて、秀人に手渡す。二人して、あれが良い、これも捨て難いとか言いながら、やっと決まったピザを電話で注文した。
「――そういや秀人、ここのベランダ出た事ある?」
無事にピザを注文し終えた私はなんとなく聞いてみる。ここのベランダから見る景色って、たかが五階なんだけど結構綺麗なんだよな。
「いや、ねえよ」
そりゃ引っ越したばっかなんだから、ある確率の方が低いか。
「秀人は、引っ越し直後で出費がかさむ時だろ? あっ、引っ越し祝いって事で出すよ」
私はちょうど良い口実を思い付いて、それをそのまま口にした。
「うーん……。んじゃ、ゴチんなります」
一瞬考え込んだ秀人だが、すぐに納得して頷いてくれた。
「よし、んじゃ好きなの選んでくれ」
私はそう言いながら、壁際に置いてある棚から有名チェーン店のクーポン券付きの広告を出してきて、秀人に手渡す。二人して、あれが良い、これも捨て難いとか言いながら、やっと決まったピザを電話で注文した。
「――そういや秀人、ここのベランダ出た事ある?」
無事にピザを注文し終えた私はなんとなく聞いてみる。ここのベランダから見る景色って、たかが五階なんだけど結構綺麗なんだよな。
「いや、ねえよ」
そりゃ引っ越したばっかなんだから、ある確率の方が低いか。